菅江真澄の道

江戸時代後期の紀行家、菅江真澄が旅したゆかりの地を巡っていく!

菅江真澄ゆかりの地(小町塚)

 平安時代の歌人、小野小町に想いを寄せた深草少将が小町へ贈った芍薬を植えた場所とされ、『芍薬塚』と呼ばれた。



 小野小町生誕の地と伝えられる里の人々が、小町が愛した芍薬をこの場所に植え、いにしえの小町を偲んでいたことから芍薬塚と呼ばれていたが、小町を奉る小町堂が建立されたころから小町塚と言われるようになった。


近年、老朽化のため現在のお堂に建て替えられた。


小町堂は朱塗りで、平等院鳳凰堂を模して造られた鮮やかな建物となっており、毎年、芍薬の花が咲き誇る6月に小町を偲び、小町まつりが行われている。


 江戸時代の紀行家、菅江真澄は小町塚を訪れ、当時の小野村に伝わる小野小町の郷土伝承を描いた。小野小町に強い関心を持っていただろう。



小町堂の裏には菅江真澄の案内板や来訪四百周年記念の標柱が設置されている。


 花の色は、うつりにけりな いたづらに


 わが身世にふる ながめせしまに


 (小野小町)

参考文献:秋田のかりねを行く(秋田県立博物館)
写真提供:つきのわさん